★雑記/不思議の国メヒコ=メスカルがもたらす幻覚と不思議なタバコ


Buenos dias Mexico!.JPG



















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Consuelo Velazquez — Besame Mucho
コンスエロ・ヴェラスケス/ベサメ・ムーチョ



『ベサメ・ムーチョ』の作者でありメヒコの国会議員でもあったコンスエロ・ヴェラスケス。30数年前、ヤマハ・デ・メヒコのH氏の紹介で彼女に会った。すでに齢(よわい)を重ねておられたが、穏やかな話し方をするメヒコ美人の典型とも言うべききれいな方だった。
 ここでは、世界的な名曲をヴェラスケス自身の歌唱でお聴きいただこう。



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メスカルがもたらす幻覚は……

 さっそく本題に入ろう。
 メスカルは、アガベ(竜舌蘭=よく、その形状からサボテンの一種と言われているが、サボテンではない)を主な原材料とするメキシコ特産の蒸留酒で、誰もが知っているテキーラなどもこれに含まれる。
16世紀、この地を征服したスペイン人が、自分達の飲む酒として蒸留したのが始まりと言われている。
 なお、メヒコではアガベを原材料とする蒸留酒を広くメスカルと言うが、一般的にはテキーラが高級酒、安価な酒は俗に「○○・デ・メスカル」といった呼び名で売られていることが多い。

 メスカルによって起こる幻覚はそれほど強いものではなく、習慣性もない。これらの点も含め、メスカルがもたらす幻覚は、いま巷で言われているような覚せい剤や脱法ハーブとはまったく性質を異にする。もっとも、この酒を飲めばすぐに幻覚が起こるというわけではなく、特別な飲み方が必要だ。
 メスカルは視覚的な幻覚のみで終わることがほとんどで、同じメスカリン含有の酒テオーペよりも効果が薄いらしい。では、どうすればその幻覚症状が得られるのか?



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原料のマゲイを押しつぶしながら発酵させてゆく
表現が悪いが、酒を造っているようにはとても見えない
              (オアハカ/メキシコ)




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チャゴヤ・ブランドのメスカル(クレマ・デ・メスカル)


 まず、三日三晩絶食状態で暗室で過ごし、メスカルを飲む。このとき、素っ裸で糞尿垂れ流しの覚悟が必要。そのままメスカルを飲み続けていると、やがて幻覚が起きてくる。
 幻覚は視覚的なもので現れ、素晴らしい抽象画や前衛画を意のままに発想でき、最後には圧倒的な大壁画のような色彩が脳裏を駆けめぐるという。



幻覚を見るのも楽じゃない!

 しかし、考えてみると、三日三晩、素っ裸のまま独り暗い部屋で過ごすのは容易なことではない。もっともな話だが、女性と過ごすのがいいらしい。彼女と二人ならば、することはひとつ。しかし、貪り合っているうちに目の前に赤や黄色の星が飛び、メスカルを飲む以前に早くも幻覚を見てしまいそうな感じがしないでもない。小生も一度試してみたいと思ったことがあるが、メヒカーナが相手では三日三晩どころか一晩ともたない。素晴らしい抽象画はおろか、“黄色い太陽”を見ることになるのは火を見るより明らか。メスカルには強精作用があるとはいっても、やはり体力のない典型的な草食人種の自分には、はかない夢でしかなかった。


jyonasann diamanto.jpg

















魔法のタバコ

 幻覚酒の次は、タバコである。
 オアハカの奥地に住むインディオ、チョンタル族は不思議なタバコを吸っている。記憶が抜群によくなり、自分の未来まで予知できるというタバコである。刻みタバコでちょっと見、日本茶のようでもあり、しかし鉱物的でもあり、つまんで落とすと乾いた金属的な音がする。玉虫色をしているのだが、見る角度によっては灰色や緑にも見える。
 吸い方は、普通のタバコに混ぜて紙巻にすればよい。といっても、いったいこれが何なのかはまったく分からない。面白半分で吸うのは大変危険である。
 メキシコには幻覚酒、毒キノコ、タバコ、呪術、ジプシー占い…など、ちょいコワで怪しげなものが多数あり、それらはわれわれの常識では計り得ない効力を持つものだけに想像することさえ難しい。



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チョンタル族の住む森への入口



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チョンタル族の祭事面


タバコの効用

 日本から行ったある若い青年が、皆が止めるのも聞かずこのタバコを吸ってみた。勇気ある行動は賞賛ものである。結果は、経験したことがないほど五感が研ぎ澄まされ、頭がスッキリして周りの世界が一変したという。
 また、彼はまったくスペイン語が話せなかったのだが、ホテルに戻り、このタバコを吸いながら一晩スペイン語の参考書を見ていたら、翌日には買い物をするくらいの日常会話が話せるようになっていた。本人に訊くと、「タバコを吸いながら徹夜で参考書を見ていたら、頭が冴えに冴えて書かれていたことが難なく頭の中に入ってしまった」のだそうだ。



副流煙も馬鹿にできない

 そればかりではない。これは実際にあったことなので日時や場所は割愛させていただくが、青年のスペイン語一夜漬けの日から二日後、当初から青年と一緒に旅を続けている人がユカタン旅行の最中に飛行機事故のニュースを知った。その人が、新聞を見ながら「やっぱり…」とつぶやくと、傍にいた青年が「まさか、飛行機事故じゃ?…」と、すでに分かっているかのように訊いてきた。そのとき、その人は、何か釈然としないものを感じ、新聞のページをめくってみた。すると、もう1件の飛行機事故が載っていた。
 それはメキシコに着いたばかりのとき、ジプシーの老婆が星占いで予言した事故だった。というのも、航空機のイニシャル、事故の場所が老婆の言ったとおりだったからなのだが、予定が数日ずれていれば、自分たちもその飛行機に乗っていたはずだった……。思わず背筋が凍りついたという。
 というわけで、ジプシーの老婆の予言を無視できないのは当然のこと、「何か釈然としない」と強く感じた点が意味深なところであり、あの夜、青年と同室にいて、夜通し、青年の吸うタバコの煙を吸い込み、知らず知らずのうちに予知能力を身につけていたという結果こそ、ここでは注目すべき点なのである。



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メキシコは“不思議の国”

 面白おかしく書いてきたが、当のメキシコ人でさえ、こうしたことを知る人は数少ない。ましてや一介のトゥリースタが、旅の片時の土産話のように経験できることではまったくない。古くから継承されてきた土着民族の風習や慣習、今もって行われている知識の外の奇怪な行為など、それらの中には現代の科学では解き明かすことができない点も少なくない。そこに、われわれ文明人(?)が手を出せば思わぬケガをするだけである。
 広い大地メキシコには不思議がいっぱい。まさに、“不思議の国”である。 (Fin)



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【こころの歌】ペネロペ(邦題『エーゲ海の真珠』)  /ホアン・マヌエル・セラート


Penelope / Joan Manuel Serrat
ペネロペ(エーゲ海の真珠)
/ ホアン・マヌエル・セラート
                  
                     



以前、このコーナーで採り上げた曲の再掲。今回は軽いジャジーなアレンジによるステージである。
この歌は『エーゲ海の真珠』というタイトルで知られているが、日本のレコード会社がおよそこの歌の内容にはそぐわないタイトルをつけて売り出したため、このタイトルで知られることとなった。


「ペネロペ」とはギリシャ神話に出てくる女性の名で、英雄ユリシーズの妻に当たる。彼女は夫が出征している間、言い寄る男たちに配慮し、「いま織っている織物が出来あがるまで待って…」と言っては、夜になると昼間織った織物をほどいて翌日また織るという“時間稼ぎ”をしながら長いあいだ貞節を守り続けたという。

この歌はそれを現代に置き換え、旅の男をいつまでも待っている哀れな女の物語として歌詞が綴られている。
下記歌詞中、「夢を織るのはもうおよし。ごらん、僕はきみの愛してる男だよ」というフレーズが出てくるが、心の中で夢を織りながら1人の男の帰りを待ちわびる現代のペネロペに、「僕はきみの愛している男だよ」と言い寄る彼らもまた上に書いた男たちと同じケースである。

IMG_0365.JPGスペインのシンガー・ソング・ライター、ホアン・マヌエル・セラートとアウグスト・アルゲーロの合作による作品。
セラートの淡々と語るようなうたい方と、冒頭にも書いたようにジャジーでかつシンプル、その洒脱なアレンジが聴きどころだ。


「1982年イベロ・アメリカーナ・トローヴァ音楽祭イン・プエルト・リコ」での収録。

※『推薦曲』より再掲

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ペネロペ(歌詞意訳)          

ペネロペは、栗の皮の財布を持ち、ハイヒールの靴を履き、日曜日の晴れ着を着て、プラットホームのベンチに腰かけ、扇子を動かしながら、一番列車がやってくるのを待っている。村のうわさでは、ある旅の男が、春の夕暮れ、彼女の時計を止めてしまったということだ。

さよなら、僕の恋人。泣かないで。柳の葉が落ちる前にもどってくるよ。僕のことを考えていておくれ。きみのためにもどってくるよ。

不幸な女よ、哀れにも、お前の無邪気な時計は止まった。どんよりとした4月のたそがれ、お前の愛する人が去っていったとき、お前の庭では最後の花までしおれてしまった。ペネロペにとっては、大通りには1本の柳もない。


間奏

ペネロペは悲しくも、懸命に待っている。遠くで列車が汽笛を鳴らすと、彼女の瞳が輝くようだ。ひとりひとり、通り過ぎる人を見て、顔を見つめ、話すのを聞く。彼女にとっては、彼らは人形なのだ。村のうわさでは、あの旅の男はもどってきて、みどりの松のベンチにいる彼女を見つけ、ペネロペ…と呼んだという。僕の忠実な恋人よ、僕の平和よ。こころの中で、夢を織るのはもうおよし。ごらん、僕はきみの愛してる男だよ。

彼女は、過去に満ちた瞳で微笑んだ。顔も肌も、あんなじゃなかった。「あなたは、私の待ってる人じゃありませんわ」。彼女は、栗の皮の財布を持ち、ハイヒールの靴を履き、駅に座り続けていた…。

             

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参考〔インストゥルメンタル〕
 ペネロペ(エーゲ海の真珠)/ラウル・ディ・ブラシオ(Pf)




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★雑記/ジャズが世の中に潤いをもたらしていた頃は…




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から30数年前、まだジャズが世の中に潤いをもたらしていた頃、夏ともなれば各地でジャズ・フェスティヴァルが盛んに開かれていた。
その例にもれず、このビデオもその中の一つ、山中湖にあるホテル「マウント富士」で開かれたジャズ・フェスのステージの模様である。
この催しは夏季恒例の行事となり、かなりの回数を重ねたのだが、「当初は果たしてファンが集まるか否か相当気をもんだ」と、催しの企画に参画した、友人で当時ホテル・マウント富士の支配人をしていた堀川進氏は振り返る。

の頃は、来日ミュージシャンもそうそうたる顔ぶれで、かれらの素晴らしい演奏に胸躍らせたものだった。
ここで採り上げた『ソング・フロム・ジ・オールド・カントリー(古い田舎の歌)』は、個人的には初回の来日メンバーの演奏が好きである。そのときのステージは、ドン・プーレン=ジョージ・アダムス・クヮルテットとしてドン・プーレン(pf)、ジョージ・アダムス(ts)、キャメロン・ブラウン(b)、ダニー・リッチモンド(ds)というメンバーだった。

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ドン・プーレン(pf)

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ジョージ・アダムス(ts)

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キャメロン・ブラウン(b)

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ダニー・リッチモンド(ds)

しかし、帰国後まもなくダニー・リッチモンドが急逝したため、次の回はルイス・ナッシュが後任をつとめた。もちろん、どちらも非の打ち所がない一流ドラマーである。しかし、どうしたわけかリッチモンドが叩いていたステージの方がしっくりくるのである。

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ルイス・ナッシュ(ds)

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のグループの演奏は、フリー・ジャズと言うべきところもなくはないが、ファンキーでパワフル、それでいて都会的な面を併せ持ち、聴いていて飽きない。ことに“手首回転連打奏法”というか、いかにも痛そうなアドリヴ・プレイはプーレンならではのテクニックである。余談だが、これを真似て弾こうとして手の甲の皮を剥き、指の関節を腫らして1週間あまりピアノが弾けなかったというあるピアニストを僕は知っている(笑)。

て、初回演奏のメンバーは、ベースのキャメロン・ブラウンを除く3名が世を去り、ふたたび眼前でかれらの演奏を聴くことは泡沫と消え果てた。時の過ぎ行くのは無常なものである。そういった意味でも、このビデオはかれらが残した貴重な1篇と言えよう。 (Fin)

◆こころの旅『推薦曲』より再掲

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【推薦曲】セクレト・デ・アモール(秘密の恋)



Secreto de amor / Guitarras de Luna
セクレト・デ・アモール / ギターラス・デ・ルナ






ソング・ライター、シンガー、コンポーザーとして知られているメキシコのホアン・セバスティアンが書いた作品。本曲が収録されたアルバムは、
2000年に発売され1万枚以上を売り上げた。
 ラテン・ポップ、ランチェラをはじめ、それらを融合したホアンの作品はおよそ数百曲。しかし、彼の活躍はそれだけに留まらず、人気メキシコ・メロドラマの主人公としてテレビ 出演したことが素晴らしいキャリアとなっている。なかでも1996年のメキシコのソープ・オペラ「あなたと私」は大ヒットを記録した。


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 ホアン・セバスティアン


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メキシコで人気を誇るデュオ、ギターラス・デ・ルナ(月のギター)

 ここで採り上げた演奏は、現在、メキシコのギター界でもっとも評価の高いラウルとリカルドの双子の兄弟である。彼らはフラメンコとクラシック音楽を融合させ、ラテン・リズムを多用した独自の演奏で高い人気を博している。
 また、単に演奏だけでなく、ギター音楽に関する研究でも数々の賞を受賞、アメリカ合衆国とメキシコを音楽活動の拠点にし、ラテン、ヌエヴァ・フラメンコ、ジャズ、クラシック、ロックと幅広いレパートリーを聴かせている。

ギターラス・デ・ルナ.jpg











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参考(ホアン・セバスティアン歌唱のオリジナル版)



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秘密の恋に生きる二人は、短いラテンアメリカの夜に身を焦がす……

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★雑記 /『金太の大冒険』&『極付け!お万の方』



秋分の日
 いよいよ9月も後半。23日は二十四節気の一つ「秋分」である。秋分の日を挟んで前後3日間が彼岸、真ん中の秋分の日が彼岸の中日だ。

 秋分の日は昼と夜の長さが同じなのは誰でも知っている。だが、感覚的に、少し前まで日が暮れるのが遅かったせいか、まだまだ明るいからもう一仕事などと思っていると、あっという間に日が暮れてしまう。のそのそしていると、『与作』の女房ではないが家で待っている奥さんから大目玉、とまではいかなくとも、夜が長い分女房孝行をしなくちゃならなくなる。で、夏の疲れが出ているうえに奥さんへの夜のサービスとくればE=mc2で、エネルギーを使いがんばった分、いつもの二乗で疲労することになる。

 訳の分からぬことを言う数学教師のようになってしまった。このあたりでつボイノリオさんの『金太の大冒険』&『極付け!お万の方』で“疲れたところ“を休めていただこう。そうだ! ついでに言っておくと、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、彼岸を過ぎれば暑さも和らぐだろうから、それまでは準備体操程度だからねと、奥さんに断っておく方が賢明かもしれない…。



金太の大冒険





極付け!お万の方





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【こころの歌】最後の歌 / マルティーニャ



Última Canção / Martinha
最後の歌 / マルティーニャ





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生かされて11年
  
 手遅れのガンを宣告された日から、この8月 15日でちょうど11年が過ぎた。
 思い出したくもないが、検査に続く検査のあの痛みと苦しさ。8時間にも及ぶ手術。傷の痛みに耐えながらの抗がん剤投与。日々、酷い吐き気やその他の副作用に苛まれながら、よくもまあ1年半余りもそれを続けてこられたものだとわれながら感心する。
 1年半が抗がん剤という”毒“に耐えられる限界だった。それ以上続けていたら、今頃、この世にはいなかっただろう。そしてその間、1度だけリンパ節転移により再発したが、主治医の素早い判断で分子標的薬が奏功。以降、今日まで何事もなく生かされている。

 思い起こせば、罹患当初から今日まで、何と多くのドクターや看護師たちの手を煩わせてきたことか。
 人間、痛みや苦しみの真っただ中にいると、つい自己中心的になって、弱音ばかりか些細なことでも怒りの言葉を吐いたりする。それを医療従事者としての責を果たすべく、彼ら一人一人が、突き放すこともせず優しく受け止めてくれたからこそ自暴自棄にならずに治療に専念出来たことは言うまでもない。

 真面目な話。あの時、病室のベッドの上で何度死のうと思ったか知れない。どうすれば楽に死ねるかと毎日真剣に考えていた。そのたびにドクターや看護師に涙を見られ、浅はかな考えを見透かされて、愚かな自分を恥じたものだった。そればかりではない。自分はこの世という仮の世に「生かされている」のだということを忘れてしまい、まるで自分一人でこの世に生きているような傲慢さで、感謝の念など全く持たなかった…。
 もちろん、それは、何とかこの世にひと時でも長く留め置いてやろうと手を尽くすドクターや看護師たちに対する裏切り行為に他ならない。

 自分のように一度死と向き合うと、不思議なことに死に対する恐怖は感じなくなる。その分、生かされている喜びが倍増されるのだ。
 どんなにあがいてみたところで、人は永遠にこの世に留まることは出来ない。金持ちにも貧乏人にも、善人にも悪人にも、「死」は分け隔てなく訪れる。

 若い人たちに言いたい。よく、いじめられて自ら命を絶とうとする人がいるが、そんなことで死ぬのは愚の骨頂だ。そう、みんな生かされているのだから、死に急ぐことはない。いじめた人間にだって死は必ずやってくる。誰も死から逃れることは出来ないのだ。
 だから、日々生かされていることへの感謝の念を忘れずに、「これでよかったんだ…」と納得出来る「命」を全うしようじゃないか。

 

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Última Canção / Martinha

Esta é a última canção
Que eu faço pra você
Já cansei de viver iludida
Só pensando em você
Se amanhã você me encontrar
De braços dados com outro alguém
Faça de conta que pra você não sou ninguém

Mas você deve sempre lembrar
Que já me fez chorar
E que a chance que você perdeu
Nunca mais vou lhe dar
E as canções tão lindas
De amor que eu fiz ao luar para você
Confesso iguais aquelas
Não mais ouvirás
A manhã sei que esta canção
Você ouvira num rádio a tocar
Lembrará que o seu orgulho
Já me fez chorar
Por muito lhe amar
Peço não chore mas sinta por dentro a dor do amor

Então você verá o valor que tem o amor,
E muito vai chorar
Ao lembrar o que passou
Esta é a última canção
Que eu faço pra você
Já cansei de viver iludida
Só pensando em você
Se amanhã você me encontrar
De braços dados com outro alguém
Faça de conta que pra você não sou ninguém .



最後の歌 / マルティーニャ

これが最後の歌です
あなたのためにすること
妄想の生活にうんざりしながら
あなたのことを考えているだけ
明日あなたが私を見つけたら
誰かと腕を組んで
ふりをして
でも、あなたはいつも覚えておいてください

今まで私を泣かせた
逃したチャンス
もう二度とあげない
あなたのために月明かりの下で作った愛の
とても美しい歌
それは私の気持ちであることを告白します
もう聴けない
明日あなたはこの歌を知るのです
ラジオから聴こえます
あなたの誇りを忘れないで
愛してるよ…って
今まで私を泣かせた
愛の痛みの内側に感じる
愛の価値が見えます

そして、たくさん泣くのです
何が起きたかを思い出します
これが最後の歌です
あなたのためにすること
妄想の生活にうんざりしながら
あなたのことを考えているだけ
明日あなたが私を見つけたら
誰かと腕を組んで
私のことは知らないふりをしてください
(歌詞意訳)



マルティーニャのこと

マルテイーニャ.jpg










 1947年、ブラジル生まれのシンガー・ソングライター。50年あまり前、ロベルト・カルロスに書いた多数の作品がいずれも大ヒット。ソングライターとして不動の地位を築いた。他方、シンガーとしても、ここで採り上げた曲をはじめ多くのヒット作を生み出し大成功を収めた。
 ハスキーで、永遠に少女のような歌声は聴く者を惹きつけて離さない魅力がある。
(Fin)



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【こころの歌】くちなしの香り / ワルディーク・ソリアーノ


Perfume De Gardenias / Rafael Hernandez
くちなしの香り /ラファエル・エルナンデス






くちなしの花の香りは好きですか…

 くちなしの花のあまい香りを女性にたとえて書いた、心優しいラファエル・エルナンデス44歳の時の作品。
 この歌には、人を愛したり、思いやる気持ちやいたわりの心を芽生えさせるような不思議な魅力がある。また、ラテン音楽にはよくあるテーマを選んで作られているが、単に世俗的な言葉に流されることなく、詩的にも確たる構成に基づいて書かれている。
 余談だが、石川啄木の詠んだ歌に「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」というよく知られた作品がある。この歌は、カメラの技法でいえば遠景から近景、そして接写へとズーミングした見事な歌詠みの手法がとられている。エルナンデスの詩も、これと同様の表現方法で書かれているのが特徴だ。



残暑見舞い用.jpg















ラファエル・エルナンデスのこと

 ラファエル・エルナンデスは、自身の名こそあまねく知られてはいないが、ルンバを始めとする名曲を多数残したプエルト・リコの偉大な作曲家である。
 経歴を簡単に記すと、1892年生まれ。家庭が貧しかったため、幼少はシガー巻きの手伝いなどをして生活していた。12歳になると両親から全日制の音楽学生になることを許され、サン・フアンにある音楽学校でクラリネット、チューバ、ヴァイオリン、ピアノ、ギターなどの楽器演奏を学んだ。
 1917年、彼は弟のイエスとともに北米ノースカロライナ音楽学校に入学。ほどなく第一次世界大戦が勃発。そこで彼は米軍の所属部隊の中に「ハーレム地獄ファイターズ音楽バンド」なるバンドを結成。このバンドとともにドイツ、フランスなど米軍が駐留するヨーロッパの戦線を回った。
 戦争が終わるとニューヨークに転居。1920年代には自己のバンド「ボリンカーノ・トリオ」を結成。1926年にはプエルト・リコの友人で作曲家のペドロ・フローレスがトリオに参加。ここから次々に名作が誕生していった。
 1932年、メキシコに移住。メキシコ人の精神にあふれた生き方で多数の映画やオーケストラの音楽監督として活躍した。ちなみに彼の妻はメキシコ人である。
 1947年には故郷プエルト・リコに戻り、政府顧問としてプエルト・リコ交響楽団のディレクターに着任。当時、彼が作曲した作品はクリスマス音楽、ダンス、オペレッタ、子守歌、グァラーチャ、ボレーロ、ワルツなど膨大な数に上るが、それらのほとんどは愛国的な作品だった。
 彼はまた作詞、作曲家協会の名誉会長も務め、プエルト・リコ野球の創始者でもあった。アメリカ大統領ジョン・F・ケネディは彼の作品の一つを引用し、彼を”ミスター・クンバンチェロ”と呼んでいたという。
1965年没(享年73)。



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あなたのくちびるは、くちなしの香りがする。

あなたの眼差しには、きれいな光のきらめきがある。

あなたの笑い声は、楽しい調べの韻をふむ。

あなたの髪は、海の波のようにそよぐ。

あなたのからだは、まるでヴィーナスやシテレスそのものだ。

あなたが通るのを見て、女性たちはみなうらやむ。

あなたはその心に、乙女の清らかさを持っている。

だからこそ、あなたの美しさには神秘的な純粋さがあるのだ。

あなたのくちびるは、くちなしの香りがする。

くちなしの香りは愛の香り…。


※間奏


あなたのからだは、まるでヴィーナスやシテレスそのものだ。

あなたが通るのを見て、女性たちはみなうらやむ。

あなたはその心に、乙女の清らかさを持っている。

だからこそ、あなたの美しさには神秘的な純粋さがあるのだ。

あなたのくちびるは、くちなしの香りがする。

くちなしの香りは愛の香り…。
(歌詞意訳) 
                                            
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くちなしの香り/ ワルディーク・ソリアーノ


 ここでは、ブラジルのワルディーク・ソリアーノの歌で聴いていただこう。ソリアーノは1933年バイーア生まれ。2008年にリオで生涯を閉じた生粋のブラジリアン・シンガー、そしてコンポーザーである。
 この歌をポルトガル語でうたった録音は、おそらくこれが初めてだろう。ソリアーノの持ち味ともいえる淡々とした語り口にはブラジルふう「くちなしの香り」の素晴らしさがあふれている。動画は、ガンに侵されていたソリアーノの晩年のステージである。

Perfume De Gardenias/Valdik Soriano
くちなしの香り / ワルディーク・ソリアーノ




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